イラクの戦争後遺症

毎日新聞にフォトジャーナリストの森住卓さんを紹介した記事が載っていた。彼は98年から湾岸戦争の後遺症に苦しむイラクの民衆を追っているそうである。

米軍は戦争当時劣化ウラン弾を大量に使用した。イラク南部のバスラなどでガン発生率が8倍になったという調査がある。先天性異常時の急増も報告されている。そんな中、彼は昨年末、生まれたばかりの「無脳症」の子供の写真を撮った。

4月8〜13日、銀座のニコンサロンで写真展を開くが、そのあまりの悲惨さに彼は展示するかどうか、最後まで迷ったそうである。が、その重い事実を「伝える責任」を感じて展示を決めたという。

携帯した放射線測定器の針が振り切れても追い続けた(そんな地域があるわけである)彼は、米のイラク攻撃が懸念されている中、険しい表情で「一番この写真を見せたいのはブッシュ(現大統領)」と語った。