今までも国会では思わず吉本並にズッコケてしまうような「討論」があったが（特に小泉政権では多いが）、やっぱりこれは今世紀最高であろう。
イラク派兵を巡っての党首討論のとき、菅代表の「イラクで非戦闘地域を挙げて下さい」との問に対し、小泉首相は「そんなこと私に聞かれても分かるわけが無い。」と答えた。盛んに報道されたので皆さんご存知と思うが、ワシはこのやり取りをテレビで見ていて、さすがの菅氏もこの答弁（？）には呆気に取られて、一瞬呆然としていたように見えた。そういう意味では見事と言えるかもしれないが。
確かに開き直りは小泉首相の得意技（？）ではあるが、何ぼ何でもそれはないやろ、それは。アンタ、今は厚生大臣とかやない、総理大臣やで。責任者。これを見ていた自衛隊の人やその家族の皆さん、どうよ？こんな無責任な奴が首相やで。こいつの命令で戦地に行かなアカンねんで。有事になれば（認定されれば）こんな奴が戦争を遂行するわけやで。
「無責任」との批判にも「分からないものを分かると言う方が無責任」とか、更なる開き直りと論理のすり替えをしているそうであるが、分からないのに法律を作ることは無責任ちゃうんか？わざわざ時限立法にしたイラク向けの「特別措置」なわけやろ？派遣地域を前提にせんとどうすんの？っちゅうか、そこは既に最重要論点であったことは党首討論の前から分かってたはずやろ？一応なりとも戦後５８年間貫いてきた日本の外交を転換させる法律を作るというのに、こんなおざなりな形で成立したのが情けないやら腹が立つやらチンチンが勃つやら。「分からん」ねやったら、分かってからもう一度問いなおすというのが正論と思うが。
もっとも、米軍の現地司令官が「イラクを戦闘地域と非戦闘地域に分けられない」などと発言してるしな。言いたくとも言えなかったんやろうけど。
しかもイラク人は「軍隊がくれば敵とみなす」て言うてるしな。つまり、自衛隊が行けば、自衛隊自身が攻撃目標になるから、どこへ行こうがそこが戦闘地域になるわけね。
イラク派兵法が成立してから政府の視察団が現地に行って「まずは人道援助から」と報告したそうな。ほんなら別にイラク派兵法なんか要らんがな。自衛隊を出すよりNGOに便宜を図る方がよっぽどええんちゃう？っちゅうか、何で視察してから法案を作れへんのん？
以前にあった自治体から住民基本台帳のデータが自衛隊に流れてた事件でも、自治体側が「災害救助とかで自衛隊にお世話になってるから断れなかった」とか。自治体側の個人情報に対する認識の軽さを物語るエピソードであるが、本末転倒って言葉知ってる？そして個人情報をる集めたがる軍隊という組織の基本的性格。怖くない？
大体やなぁ、災害救助すんのに戦車とか戦闘機とかクラスター爆弾なんかは要らんやろ。
お前なぁ、ブッシュの先制核攻撃容認論を撤回させるために何をやったんや？小型核兵器の開発再開方針に対して何を言うたんや？劣化ウラン使用についてどんな抗議をやったんや？