ペテン国家

年金改革法案が成立した。と、その後すぐに重大な数字が次々に出て来た。一つは出生率である。法案審議の時の予想出生率は1.34。この数字を大前提として、いくら支給するだの、負担額がいくらだの、という論議をしていたわけである。ところが、法案成立直後に厚生労働省が出した今年の出生率は1.29。それによって計算すると焦点だった50%支給という政府の説明はあえなく崩れ去るのである。さらに負担額を1万6千円で据え置くという政府の説明も嘘で、場合によっては3万を越えることが明るみに出た。これがペテンでなくて何や?

まぁ、元大臣が、その肩書きを使ってお年寄りの金を詐欺で騙し取るような国やからなぁ。

さらに問題なのは、厚生労働省がこの数字を出したタイミング。上にも書いたが、この重要法案の審議に欠かせないはずの数字が、なぜ法案成立直後に出たのか?同省は、去年は6月4日に出したこの数字を「いや、取りまとめに時間がかかって...」とか抜かしとるそうやが。しかも、審議中に野党から催促もあったのに、出したのが成立直後。しかも500ページもの本を製本して、である。音楽の世界ではCDを作るのに音源よりも印刷物のほうが締め切りが先なのは常識。つまり、印刷物には時間がかかるのである。当然、審議中に原稿は出来上がっていたはず。100歩譲って分析に時間がかかったとしても数字が出ていないはずはない。審議中に出ていれば政府の嘘とごまかしがバレたわけで、当然論議の行方に重大な影響が出ていたはず。つまり、法案審議に影響を与えたくなかったから、である。もしこれが、例えば保険の勧誘のセールスマンが同じような数字を隠して契約したらどうよ?当然リコールちゃうけ?

さらに最悪なのは坂口大臣。彼は「自分への報告よりも先にマスコミに情報が漏れた」事に対して、激怒しているそうな。何をか言わんや、である。だいぶ前からそうだが、彼(公明党)は国民のほうを向いていない。敢えて言おう。どっち向いとんねん!このハゲ!

(編集部より:文中に不適切な表現があったことをお詫びします。小泉内閣の暴言閣僚を見習って訂正はしませんが。)