大学に米軍ヘリ墜落

沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落した。昨年11月、ラムズフェルドが視察したとき、「こんなところで事故がおきないほうが不思議だ」と驚いた、そのことが正に現実になったのである。ちょっとこの構図って、危険を知りつつ放置した美浜原発の事故と一緒ちゃうん?

事故のあった普天間飛行場は96年の日米特別行動委員会の最終報告で「十分な代替施設」の建設を前提とした5〜7年以内の返還が明記されているにもかかわらず、すでに8年近く経過しているが全くめどが立っていない。前述のラムズフェルドは「移設までにかかる期間が長すぎる。その間に何かあったら大変だ」と言うとったが「計画の遅れが事故を招いたのでは?」という疑問に対して政府側は「即断できない」としているそうだが。ちなみにアメリカからは代替施設無しでの返還案も出ているそうで、日本政府の怠慢は隠しようもないと思うが。

それで幸い死者は出なかったものの、大学の校舎に激突するという、一歩間違えば大惨事になったこの事故を受けて政府は「再発防止と原因究明をよろしくね」とお願いしたそうである。そんなモンわざわざ言われんでも当たり前。究極の再発防止策は米軍基地の撤去やと思うけどな。

当事者である大学側は大学運営の要である事故現場の1号館への立ち入りが規制され、学長らは「被害状況すら確認できん」と怒りの声をあげているそうである。そらそうや。また、沖縄県警も米軍に規制され、現場検証ができないでいるという。携帯で現場の写真を撮ろうとした沖国大生を米軍が威嚇する場面も。主権国家とは言いがたい事態。そう、正に沖縄の占領は実はまだ続いていたのである。んで、政府はすかさず「事故の現場検証・捜査権を米軍に一任する」旨を発表したんですと。では、この米軍による戒厳令まがいの事態は政府に責任があるわけね。

在沖米軍トップのブラックマン中将は謝罪し、同型のヘリは当面飛行停止にしたが、同基地の米軍機の飛行停止については言明を避けた。

そういえばこの件に関して防衛庁長官や沖縄担当相のコメントは見たが、小泉のコメントは見てないけなぁ。彼はのんびりオリンピック見てるんかな?金メダルを取った選手に電話したそうやけど。

で、この手の基地関係の事件が起こったら、琉球新報など、現地の新聞記事を読むことをお勧めする。本土の大手新聞やテレビニュースなどだけでは計り知れない温度差を感じてもらえると思う。