これでも「強制ではない」

君が代、国旗問題。このところ都教委のやりようは目に余る。都教委は君が代斉唱の指導を職務命令として教員に義務付け、生徒が歌わない場合も教員を処分するという暴挙に出た。あの、米長教委が天皇にやんわりたしなめられたにもかかわらず、である。

大体やなぁ、天皇かて「強制せえへん方がええんちゃうのん」て言うとるがな。で、なのか、国歌国旗法制定のときの「強制しない」という政府答弁を気にしてるんかしらんけど、これを「強制ではない」と嘯いている。「従わないとクビ」なのに強制ではない??公務員に対してこれ以上の強制力は無いと思うが。

しかも反対のビラを撒く人に対してはソッコーで警察権力によって排除する。でも「強制ではない」てか。一番深刻なんはこの教育現場の現実やとは思わん?警察権力と教育現場は最も距離を置かねばならない関係のはず。

卒業証書を手にした生徒が「校長先生と教育委員会の人にお願いします。これ以上先生方をいじめないで。」と訴えて拍手が鳴り止まなかった卒業式も。

あのな、強制って、意味知ってる?これが強制でなかったら、「強制ワイセツ」なんてエッチビデオ、全然強制とちゃうで。それでこんなん見せて教育が荒廃とか、しかもそれが憲法や教育基本法のせいやとか、殆ど冤罪やと思うね。

こんな横暴を見過ごしていると、石坂啓氏がいみじくも看破したように徴兵制は復活するだろう。彼女が言ったように徴兵制という言葉を使わずに、例えば「ボランティア保安部隊」とか、「愛国心教育実習」とか、「海外邦人救出青年隊」とか、何となくソフトで反対しにくいような形で、しかし反対勢力には徹底的な弾圧を加えながら、「強制ではありません」と称して実質的徴兵制が復活するだろう。何せ、最近まで自衛隊が軍隊ちゃう言うて憚れへんかってんから。