少年マガジンを読め2

今週売り(1/7現在)の少年マガジンにはベトナム帰還兵の漫画が載っている。以前、劣化ウランに関するドキュメントを漫画にしたシリーズである。

それによると、ベトナムでもやはり米軍の戦法は「動くものは全て撃て」だった。ファルージャでの証言が正しいことの証左でもあろう。米軍は兵士に対して「敵」を「人間以下のもの」と教育し、人間的感情は邪魔なだけだとしている。


また、昨年4月の英デイリーテレグラフなどのインタビューで、ある英軍司令官は、「米軍はイラク人のことをuntermenschen=人間以下のもの=と見なしている」と証言している。この言葉はナチスの用語で、ユダヤ人やスラブ人のことを指し、そうすることによって虐殺を可能にしてきた。

*註:この言葉、マガジンの漫画にも同じ訳語で登場している。マガジンの方はベトナム戦争のときの話だから、アメリカ軍の本質はベトナムの時と全く変わっていないことが分かる。ということは、少なくともそれから現在に至るまで、アメリカは世界中でそこにいる「人間以下のもの」と戦闘し、虐殺をしてきたわけや。

何せ、そこにいるのは人間やない。そら、ジュネーブ条約もクソもないわ。


アメリカではイラク帰還兵のホームレス化が心配されている。戦争によって精神が疲弊し、日常的な社会に復帰できないという。ここでこの問題を論ずるにはワシはあまりにも勉強不足だが、一言だけ。

どこかの記事で見た、ある帰還兵の「最も辛かったことは非戦闘員を殺したこと」との証言は、彼もまた被害者であったことを物語っている。では、その加害者は誰だ?理不尽な命令を出した上官なのか、理不尽な作戦を立案した参謀なのか、あるいは理不尽な戦争を起こした人物なのか...。